アトラス計画

リヒター
ベルギー首相。世界資源大戦時の中立国ベルギーの首相。世界協和構想を提案し大戦終結に貢献。2040年、ソサエティにより暗殺。享年82才。

サカタ・アキヒコ
アトラス建造に参加し、開発した新素材が構造の一部に使われている。

水月(Suigetsu)
型番:AS-54X、全高:6.9m、全長:5.2m、全幅:5.0m、全備重量:10.5t。被弾面急速冷却機能、斥力シールド波出力、電磁場発生装置、機体表面の鏡面化機能を標準装備。サカタ・アキヒコ博士のシールド工学研究の成果により開発・機能向上が進められているシールドヴァンツァー。実験段階ではあるが防御能力は最高レベルにあるともいわれる。
シールドは攻撃兵器の種類に合うタイプのものが必要で、多機能シールドの発生装置は小型化が難しいが、水月は標準的なヴァンツァーのサイズながら、通常ミサイルによる熱・衝撃のほか、核磁気ビーム、マイクロウェーブ、レーザーなどの攻撃を防御できる多機能シールドの搭載に成功している。通常装甲を無力化できるマイクロウェーブに対しても、対マイクロウェーブシールドにより、その威力を5%にまで軽減できる性能を備えている。
 
 
ATLAS project

世界協和構想の中の主要計画の1つで、地球の静止軌道まで達する巨大タワーを建造し、将来的には、この最上段に集められた鉱物資源やエネルギーを世界共有の資産として運用しようというもの。

計画には38ヶ国の参加を予定し、各国の最先端技術を投入。この全地域的規模の共同大事業は、平和のシンボルつくりとされ「アトラス計画」と呼ばれるようになった。

2024年に着工。しかし、2036年にアメリカが重水素による常温核融合技術を具現化。安全で効率的な新エネルギーの生産開始を発表したことで、限られたエネルギー資源の共有というアトラス計画の基本理念が希簿なものとなり、一部の参加国が計画から脱退、他の参加国も推進派と中止派に見解が分かれ、2年間に渡って作業は中断された。

推進派として国を越えて活動を開始した団体ノーブルソサエティが「アトラス計画の中止は、世界協和機構の理念に反する」と主張し、各国の理解と協力を求め続けた。これを受け、リヒターはノーブルソサエティなどの民間団体の計画への参加を認め、完成後にエレベーターの施設の一部を営利目的で使用できるように便宜を計る。

以後、ノーブルソサエティが陣頭に立ち、その親会社であるイギリスのシャーウッド財団の巨大な財力によって、作業が進められた。 途中、ノーブルソサエティが解体するなどしたが、その組織の一部がノーブルコミュニティとして、軌道エレベーター建造を引き継ぎ、2064年に完成。

センチネル崩壊後のアトラス暴走対処のため、各国が連携して作戦を行ったことをきっかけに、協和構想が復活し、戦闘によって損傷した軌道エレベータを共同で修復。
 
     
 
 
世界協和構想
 
 
中立国ベルギーのリヒター首相が「資源やエネルギーに関する問題は、一国のナショナリスムで解決すべき問題ではなく、今後は地球規模的協調体制で挑むべきである」と唱えたもの。
 
     
 
軌道エレベーター「アトラス」
 
 
Astro Tribune Laser Accumulate System(天空の護民官・レーザーエネルギー蓄電システム)の略称。以下のような機能を持つ。

軌道上の集積ターミナル…静止軌道上に宇宙船用のターミナルを設け、わずかなエネルギーでシャトルの離発着が可能となる。小惑星などで生成した高分子素材や採掘した鉱物資源の集積場兼地表への搬送施設も兼ねる。

エネルギーダム…太陽エネルギー集積衛生から電磁波を受け、一時的に蓄電し、そのエネルギーを世界共有の資産として使用できるようにする。蓄電された電力を強力な電磁波として地上へ送るため、コア中枢部にエネルギージェネレーターを備え、そこからマイクロウェーブを投射。

無人警備システム
…(不法侵入を防ぐためのものでなく?)ソサエティのシャーウッド総統の死に連動して起動するアトラスの攻撃システムの防御機構。外壁の対空砲が接近を妨げ、内部ではヴァンツァーなどが侵入者の排除を行う。
 
     
 
常温核融合技術
 
 
2036年、アメリカが実用化したエネルギー技術。常温低圧の核融合時に発生する熱量を転換してエネルギーを確保できる。核融合エンジンの小型化を急速に推進し安全性も格段に向上した。この技術開発によりエネルギー問題は一部の国々で解決し、アトラス計画本来の意味が急速に薄れることとなった。
 
     
 
●開発者のインタビューにもあるが、軌道エレベータは以前からSFに登場しており、ガンハザード独自の設定ではない。実現に向けての研究もたくさんあるようだが、その詳細は良書・良サイトに譲る。それにしても地表から数万キロ建造物となると、ゲーム終盤のキャリアーの移動だとか、エンディングの脱出ポッド(生身の場合はさておいて…)はあれでいいのか?
●軌道エレベータは力学的制約を受け赤道付近につくられるべきなのだが、ゲーム中ではカナダの東にあるラブラドル海にそびえている。高緯度なので冬には巨大氷塊が建設作業を妨げたり、完成後も施設に被害を与える可能性があったりとやっかいごとが多そうだ。