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軌道エレベーター
宇宙へ(1900年代)
ロケット地上から、大空へ貫くように伸びる巨大な建造物。それはあたかも”天空の塔”に見えるという…。
古来より人類は、空の彼方へ思いをはせて来ました。それは、古代文明にもあるように巨大な塔を建造し、宇宙への架け橋を創る事でした。
人類は1900年代(※1)に入るとロケット・スペースシャトルの開発により宇宙へと旅立つが可能となり、今では海外旅行するように宇宙へと行く事が出来ます。
21世紀初頭には、轟音を轟かせ発射されるロケットを各国で見かけることができ、年間数百機のもロケット、シャトルが打ち上げられています。

宇宙へ(2000年代)
シャトルロケットが打ち上げられる姿は、雄大で誰もが魅了されます。しかし、ロケットによる物資運搬、旅行には膨大な燃料を必要としていますので効率が良いとは言えません。そして大規模な物資輸送(※2)が行えないのが、欠点でした。また、燃料を使用することにより有毒物質の環境破壊も叫ばれています。
そして、宇宙への次世代輸送手段として研究、開発が進められてきたのが、”軌道エレベーター”です。それは、文字通り宇宙の静止軌道上まで伸びる長々距離のエレベーターで、私たちの生活を一変させるものとして期待されてきました。






軌道エレベーター軌道エレベーター
軌道エレベーターは、地球上から静止軌道(※3)まで伸びたエレベーターの事です。軌道エレベーターとは、一種の名称でして、その他にも”宇宙エレベーター”等色々な呼称(※4)があります。また、聖書や「ジャックと豆の木」の童話にちなんで、「ヤコブの梯子」、「ビーンストーク」と呼ばれる事もあります。
軌道エレベーターは、静止軌道までの塔(ケーブル、リボン等)に沿って運搬装置が上下させることで、地上〜宇宙間の物資輸送を可能にするものです。動力は主に電力を用いるため、ロケット等よりも安全で、低コストでの運搬が実現します。前世紀までは、建造に必要な強度・柔軟性を持つ素材が発見されなかったために、”SF作品(※5)”の中の夢物語とされてきましたが、現在では軌道エレベータに最適な素材”カーボンナノチューブ(※6)”も見つかっています。


概要
概要静止軌道上の人工衛星から地上に達する、ロープ(構造物)を伝い地上〜宇宙間を往復する輸送手段です。その際、重心が静止軌道から外れないように、静止軌道の宇宙側にも同質量の構造物(宇宙ステーション)を建造する必要があります。始めに地上にたらしたロープは、自転の遠心力によって常に上方(宇宙側へ)へ引っ張られている。これは張力が働いており、軌道エレベータの任意地点の力は遠心力と重力の差に等しくなっています。このことから、軌道エレベータは赤道上(※7)のみ建造が可能となっています。
エレベータの上下運動には電力を用い、電力はエレベータ内のロープにより供給するようにすると、ロケットのように燃料自身を運び上げる必要がないため、輸送できるペイロードは大幅に増加します。また、上り(※8)で消費した電力は位置エネルギーとして、下りで回収が可能となっています。これによりエネルギーのロスがほとんど無く、コストも非常に安価で済みます。


歴史
写真軌道エレベータの構想は、ツィオルコフスキー(※9)が1895年に自著の中で記述したのが最初でした。1959年に刊行された同書の中でツィオルコフスキーは、「赤道上から天に塔を建てていくと、次第に遠心力が強くなり、静止軌道半径で遠心力と重力が釣り合う」と述べました。同年、ユーリ・アルツターノフが逆に静止軌道上から上下にロープを伸ばす軌道エレベータ構想を発表しました。
軌道エレベータの建造での最重要課題は、静止軌道まで伸ばしたロープが自重により切れてしまう事です。そのため建造に必要な素材の研究も行われてきました。1975年、ジェームス・ピアソンは、その研究結果を発表し、引っ張り強さ/密度(破断長(※10))が4,900kmの物質が必要であると述べています。さらに、引っ張り力のかかる部分を太くする”テーパー構造(末細り構造)”にすることによりさらに改善されます。
そして、建造に適した素材”カーボンナノチューブ”の発見により、実用化の目処がたち始めると、2000年初頭から本格的な研究が進み赤道上の海上プラットフォームから10万キロ上空まで伸ばすプロジェクトが、全米宇宙協会等により進められていきました。

建造
建設途中(イメージ図)様々な建造方法の中で、現在有力視されているのが「吊り橋方式」です。これは、静止軌道上に人工衛星(又は宇宙ステーション)を設置し、地球側に柱となるロープを少しずつ伸ばしていきます。その際、衛星が静止軌道から外れないように反対側(宇宙側)にもロープを伸ばします。(或いは地球側のロープと同質量の建造物を設ける)柱となるロープが地球に達すれば、ロープを太くしていき、構造物の構築に入ります。また、建築材料は宇宙の小惑星(炭素が主な材料)から採取が可能ですので、宇宙ステーション内にプラントを設置することによりコストも大幅に軽減できます。

派生案
■スペース・ネックレス(提唱者:G・ポリャーコフ/旧ソ連)
スペース・ネックレス赤道上に軌道エレベータを複数建造し、それを静止軌道付近で互いにケーブルで結び繋ぐ方式です。力学的に軌道エレベータを安定させるもので、地球の遠心力により結ばれたケーブルは自然とピンを張ったリングになります。そのリングは、軌道エレベータを安定させるだけでなく、居住施設・工場施設等を備える事も出来、多くの人類を住まわせる事が出来ます。



■非同期軌道スカイフック(提唱者:ハンス・モラヴェック/アメリカ合衆国)
非同期軌道スカイフック別名「ロータベータ」と呼ばれ、軌道エレベータよりもかなり短い構造物が地球の周りを回転しながら周回するというものです。設計上は、全長8,500kmで高度4,520km地点を周回する形となり、周期183分の軌道上を巡りながら、122分に一回転します。軌道を一周する間に3回(61分に1回)スカイフックの端が地球大気の上部に突入する事になります。その時に航空機等でスカイフックに乗降を行えば、かなりのコストが軽減される。さらに、スカイフックの最遠点では地球の重力を脱する速度を維持出来るため、シャトルはロケット噴射無しで投射することも可能となっています。


■極超音速スカイフック(提唱者:ロバート・ズブリン)
超極音速スカイフック小型の軌道エレベータに近い形をしています。静止軌道上に構造物を建造しますが、構造物の下端は大気圏の上空(高度100km付近)地点に固定され、地表に対して極超音速(マッハ10〜15)で周回します。非同期軌道スカイフックのように回転はせず、地球に垂直の状態を維持する形となります。大気圏外航空機を使いスカイフックまで飛行が必要になりますが、軌道高度まで上昇させれば、太陽系の任意の惑星に投射が可能となります。最大の利点は、静止軌道上付近にのみ設置されるため、カーボンナノチューブを使用しなくても、ケプラー繊維でも可能な事です。


■軌道リング/ORG(提唱者:ポール・バーチ)
軌道リング正式名称「オービタルリング(Orbital Ring Systems/ORS)」と呼称されます。磁性流体などの流体を、地球を一周するチューブのようなものの中に注入し、高速で移動させると張力が発生し、物体をぶら下げられるようになるというものです。これにより、チューブから構造物を建造し、軌道エレベータとなります。磁性流体を使用したチューブは、静止軌道上よりも下に設置可能なため起動エレベータの全長が短く抑えらるという利点もあります。
※1 1900年代
1961年、旧ソ連は人類初の有人宇宙飛行(ボストーク宇宙船)を成功させました。その時のガガーリン宇宙飛行士の「地球は青かった」の言葉はあまりにも有名。
1969年、アメリカ合衆国の”アポロ11号”が月面着陸に成功。アポロ11号船長のアームストロングは、「これは小さな1歩だが、人類にとっては大きな1歩である。」という名言を残しています。


※2 大規模な物資輸送
より重い物資を宇宙へ輸送するには、多くの燃料を必要とします。そして、その燃料を運ぶための燃料が必要となりますので、効率は悪くなります。実質、2300tのスペースシャトルのペイロードは30tに過ぎません。
(2000年初頭)


※3 静止軌道上
地球の重力と、地球の自転による遠心力が釣り合う地点。静止衛星もこの軌道で地球を周回しています。地球からの距離は約3万5,800km。


※4 色々な呼称
軌道エレベーターは、他に「スカイフック」、「宇宙エレベーター」、「宇宙塔」、「軌道塔」と呼ばれる事もあります。


※5 SF作品
小説、漫画、アニメ、ゲーム等で様々な呼称、用途で登場しています。
・ゲーム:フロントミッションシリーズ・ガンハザード(軌道エレベーター「アトラス」と呼称)


※6 カーボンナノチューブ
炭素の同素体で、原子から生成される柔軟性と強度を併せ持つ素材。


※7 赤道上
地球は完全な球体ではないために、赤道上でもインド洋モルディブ諸島ガン島が軌道エレベータ建設に最適だと言われています。


※8 上り
1Gで加速し、中間地点からは1Gで減速すると、約1時間で静止軌道上に到達します。加速時のGが低いほど、人体への負担が少なくなります。

※9 ツィオルコフスキー
本名、コンスタンチン・エドゥアルドビッチ・ツィオルコフスキー。ロケットの父呼ばれています。


※10 破断長
鋼鉄は50km、ケプラー繊維は200km。


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